フトアゴヒゲトカゲのアルビノは存在するのか
結論から言うと、
フトアゴヒゲトカゲは、オーストラリアの砂漠のような乾燥地帯で生活している固有種です。オーストラリアは日本よりも紫外線が大分強いです。フトアゴヒゲトカゲは紫外線を浴びて、ビタミンDを生成しています。ビタミンDはカルシウムを吸収するのを補助しています。フトアゴヒゲトカゲは、もともと強い紫外線を必要とする生物です。
アルビノというのはメラニン色素という、黒色の色素が突然変異で消えた個体のことです。紫外線はDNAを破壊すのですが、メラニン色素は紫外線を吸収する働きを持っています。人はメラニン色素の量によって肌の色が変わります。赤道付近など、紫外線の強い地域に住んでいる人は肌が黒くなり、少ない地域では白いというのはこういうことなのだと思います。
生物はメラニン色素によって紫外線から身を守っていますが、アルビノ個体は持っていないので、紫外線には弱いです。
しかし、フトアゴヒゲトカゲは生きていくのに強い紫外線を必要とします。
なので、アルビノで生まれてきた個体は、大人になるまえに死んでしまうそうです。
フトアゴヒゲトカゲは「ゼロ」や「リューシスティック」というモルフがありますが、それはアルビノではありません。アルビノは目も黒くなく、赤いです。身近なアルビノといえば、白くて目が赤いうさぎとかですね。
では、なぜアルビノ個体ができるのでしょうか。
まず、DNAは塩基の配列で決まっていますが、
それが何らかのアクシデントがあり変化してしまいます。
塩基の配列が変わるということは、アミノ酸の配列も変わり、
タンパク質も変わるということです。
結果、表現型の変化(変異型)になります。
ちなみに、植物は葉緑体にクロロフィルという緑色色素がありますが、
クロロフィルの合成能を失った個体は白くなります。
以上です!!
おやすみっ